札幌近郊には、茨戸油田(1971閉鎖)・石狩油田(1960閉鎖)・厚田油田(1961閉鎖)と3つの油田があり、最盛期には年間1万キロリットルも採油していたそうです!篠路あたりまでパイプラインを引いて、列車で運んで精製していたのだとか。今では考えられませんね。
調べている間にものすごく興味が出てきたので、ドライブがてら厚田望来の海岸に行ってきました。
人気の無い側道に入って行き、殺風景な海岸の雰囲気とともに、鼻をつく石油のにおいがしてきます。よく見ると、浜のところどころがこげ茶色になっており、原油が滲み出ていることが確認できます。
近づいてみると、わだちとなっているところに真っ黒い廃油のような油がたまっています。指にとって見ると、確かに古いエンジンオイルのような色です。しかし結構さらさらな感じで、香りがものすごく強いです。揮発性成分も多く含まれているのでしょう。
溜まった真っ黒い油からは、連続的にプクプクとメタンガスがあふれ出ているところもあります。
(帰り道の車内は、靴の裏に付いた油で頭が痛くなるくらい油くさかったです^^; )
浜からちょっと小高い丘のようなところに場所を移すと、厳重に管理されている構造物が見つかりました。「火気厳禁」と物々しい感じです。現在はU字溝の下に隠れていますが、この2本ある掘削孔が厚田油田です。
原油・油田という日本では身近でないものが、こんなに間近に体験できる、北海道の自然のスケールの大きさに驚きます。また、それと同時に、先人がこの地で原油を持っていたことを考えると、そのすごさに感服します。
厚田油田はここにあります。
原油が溜まっている所までは砂浜を走りますので、車のタイヤが埋まらないように注意してください!